地域情報ブログ

企業2025.12.12

沖縄発スタートアップの新潮流。"次の産業"を担うJ-Startup OKINAWA選定5社をご紹介

こんにちは。

リージョナルキャリア沖縄のコンサルタント、島村です。

観光業が強いイメージの沖縄ですが、近年は研究開発型スタートアップが台頭し、県内の産業構造が大きく変化し始めています。

その象徴ともいえるのが、経済産業省・沖縄総合事務局が推進する

「J-Startup OKINAWA」。

2025年11月には第2回選定企業として、新たに5社が認定されました。

今回は、その最新5社をご紹介しながら、 沖縄で働く選択肢としてどのような広がりが生まれているのかを考えてみたいと思います。

1.AlgaleX(アルガレックス)― 海の恵みを未来へつなぐフードテック企業

沖縄科学技術大学院大学(OIST)発のAlgaleXは、泡盛製造の副産物である「泡盛粕」を活用し、DHAと旨味を豊富に含む藻「Umamo(うま藻)」を開発するフードテック企業です。

廃棄される素材を特殊発酵技術でアップサイクルし、100%天然由来のうま味調味料・サプリメントへ生まれ変わらせる取り組みは、食品ロス削減と資源循環を同時に実現するもの。

AI発酵制御を備えた生産施設「うま藻場」も稼働しており、「海の豊かさを守る」次世代型の食産業として注目が高まっています。

所在地:〒904-2234 沖縄県うるま市字州崎12-75(沖縄健康バイオテクノロジー研究開発センター内)
設立:2021年3月
代表者:代表取締役社長 高田 大地
資本金:1億円(100百万円)
事業内容:泡盛の副産物「泡盛粕」を活用して高DHA含有の藻「Umamo(うま藻)」を発酵/生産・販売。未利用食品の価値化、植物性うま味食材の提供。
特徴:AI を用いた独自の藻類発酵技術「Brewer24」によって、環境負荷低減および持続可能なDHA生産を追求。

2.シンク・ネイチャー― 生物多様性データで企業経営を支えるグリーンテック企業

琉球大学の研究室から生まれたシンク・ネイチャーは、生物多様性データの分析を通じて企業の自然への影響評価や、ネイチャーポジティブ経営の実現を支援する専門家集団です。 大学教員や博士号取得者が中心となり、科学的根拠に基づくコンサルティングを提供。 欧州にも拠点を展開するなど、国際的にも評価が進んでいます。

沖縄ならではの豊かな自然を、研究とテクノロジーで次世代につなぐスタートアップです。

所在地:〒901-2102 沖縄県浦添市前田3丁目15番10号 Ocean Current 202
設立:2019年8月
代表者:代表取締役 CEO 久保田 康裕、取締役社長 COO 舛田 陽介
事業内容:自然資本/生物多様性の解析・評価、データ提供、調査・研究、教育・普及啓発。企業・自治体向けに自然資本・生物多様性に関わるコンサルティングを実施。
特徴:大学(おもに研究者)出身の専門家集団。生物多様性ビッグデータと AI を活用し、「自然の価値を見える化」「ネイチャー・ポジティブな社会」を目指すビジネスモデル。

3.ストラウト― AI×陸上養殖で世界の"食"を変える

沖縄市のKoza Startup Arcadeを拠点に活動するストラウトは、AI・IoTを活用した陸上養殖ソリューションを提供する企業です。 生育データのリアルタイム解析や給餌制御、水質モニタリングなどにより、省力化と収益性向上を実現し、世界的に成長が見込まれるアクアテック分野を牽引しています。 長年の養鱒技術とデジタルを掛け合わせ、"沖縄から世界へ"と挑戦する企業として注目が集まっています。

所在地:〒904-0004 沖縄県沖縄市中央1丁目7番8号 2階
設立:2020年11月6日
代表者:代表取締役社長 平林 馨
従業員数:3名(ただしスタートアップとして少人数・小規模)
事業内容:AI・IoT を活用した陸上養殖ソリューション。生育データのリアルタイム分析、給餌制御、水環境モニタリングなどを通じて養殖の省力化・収益化を目指す。
特徴:沖縄を研究開発および商業生産の拠点に据え、東南アジアなど海外展開も視野。伝統的な養殖方法に最新のIT技術を融合する「アグリテック × 水産」の新しい形。

4.HerLifeLab(ハーライフラボ)― 更年期医療のオンライン化を進めるフェムテック企業

OISTアクセラレーターから誕生したHerLifeLabは、更年期専門オンライン婦人科「Vivalle(ビバエル)」を提供するフェムテック企業です。 専門のメノポーズコンシェルジュによる丁寧なカウンセリング、予約から診療・処方薬配送までオンラインで完結する仕組みが特長で、利用者の82%が3ヶ月以内に症状改善を実感(2024年調査)。 女性が年齢にとらわれずキャリアに挑戦できる社会づくりを目指し、医療・研究・テクノロジーが融合したヘルスケア領域で存在感を発揮しています。

所在地:〒904-0412 沖縄県国頭郡恩納村字谷茶1919-1 OISTイノベーションスクエア・インキュベータ内
設立:2022年5月
代表者:共同創業者として エリセーバ・オリガ、大塚 響子(共同代表)
従業員数:報告時点で約4〜10人規模(情報により異なる)
事業内容:フェムサイエンス/女性の健康支援事業。具体的には、更年期世代の女性向けオンライン診療サービス「ビバエル(Vivael)」の提供。医療相談、処方、薬の配達まで一気通貫。
特徴:沖縄の環境と連携し、"ゆらぎ世代"の女性に寄り添う医療サービスを展開。地域発スタートアップによる新たなフェムケアの実践。

5.フルステム― 幹細胞の大量培養技術で再生医療の未来を切りひらく

最後に紹介するフルステムは、医師である創業者が立ち上げた再生医療系バイオベンチャーです。 独自の「高密度3D大量培養法」により、わずか1人の操作で治療用細胞を従来の100倍規模で培養できる技術を開発。 煩雑な手作業を自動化し、再生医療の普及に向けた大きな課題を解決しました。 三井化学との共同研究や、研究開発支援事業の採択実績など、全国レベルでの期待も高く、「沖縄発ライフサイエンス」の代表格といえる存在です。

所在地:〒904-2234 沖縄県うるま市字州崎12-75 沖縄健康バイオテクノロジー研究開発センター内(研究室108)
設立:2016年8月
代表者:代表取締役社長 千葉 俊明(医師・医学博士)
資本金:12,764,2904 円(約1.27億円)
従業員数:11名(2025年10月現在)
事業内容:再生医療関連。幹細胞の高密度・大量培養技術の開発および培養装置の製造・販売。さらに、幹細胞培養/加工/上清製造の受託サービスを提供。
特徴:不織布を用いた独自の培養技術で、1 人で多量の治療用細胞(約 10¹⁰ 個以上)を培養・回収可能とする高密度 3D 培養システムを開発。再生医療の普及と量産化を目指す。

キャリアの選択肢として広がる"研究開発型・社会課題解決型"の仕事

今回の5社に共通するのは、沖縄の地域特性を活かしながら、社会課題を最先端技術で解決している点です。

海洋資源、自然環境、女性の健康、再生医療、食品ロス――

これまで"沖縄では生まれにくい"と考えられていた領域で、世界を視野に入れたスタートアップが続々と登場しています。

こうした企業が増えることは、「沖縄で専門性を高めながらキャリアを築く」という選択肢が現実味を帯びてきたことの表れでもあります。

さいごに

沖縄では今、研究機関・大学・自治体・民間が協力し、新しい産業の土台づくりが進んでいます。

J-Startup OKINAWAの選定企業は、その最前線に立つ存在です。

「沖縄で働きながら、最先端の技術に触れたい」

「地域資源を活かした事業に関わりたい」

そんな方にとって、今回の5社は大きなヒントになるはずです。

リージョナルキャリア沖縄では、県内の正社員・UIターン転職情報を随時発信しています。

ぜひあなたの次の一歩の参考にしていただければ幸いです。


「地域に貢献できる仕事をしたい」「沖縄の発展に関わる仕事を探している」――そんな想いをお持ちの方は、ぜひリージョナルキャリア沖縄にご相談ください。

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この記事を書いた人

コンサルタント 
島村 賢太

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